勝手にふるえてろ
最後の最後に名前がでてきた、二こと霧島くんは、
少し私の恋人と似たタイプで、主人公のヨシカは少し自分と似ているように感じる。
どこが。
「どうして私のこと分かろうとしてくれないの」
と喚くところが。
さすがに妊娠したと嘘をつくことは出来ないが。
喧嘩をしたときの、あの相手の、
心底愛想を尽かしたような目は恐怖だ。
綿谷りささんの作品を読んでいると、
ぐっと胸になにかが迫り、息が苦しくなるときが
一回はある。
なんだろうか、経験していないことでも
経験したかのようにリアリティを感じる。
最後に「ほっとした」というセリフが出てくるが、
こっちもほっとする、結末だった。